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製造業
9 食料品製造業
取り組んでいる行動
京半生菓子、干菓子を扱う業界は、小規模事業者や個人事業主が多く、職人がひとつひとつの菓子を手作りで、自宅兼工場で製造しています。技術や知識がそれらの菓子を成立させており、見た目にも綺麗な菓子は御供菓子やひな祭りなど催事に向けた菓子として長年流通してきましたが、近年はそれらのニーズが若年層を中心に低下しており、後継者不足や時代の変化についていけない事業者(職人)の廃業が後を絶ちません。当社はこれまでも廃業される職人から技術や知識、道具などを引き継いできましたが、まだまだこれからも廃業が想定されることから、京和菓子の衰退や技術の喪失が考えられます。
当社では時代のニーズに合わせた形で新たな価値を創出し、伝統の継承につなげたいと考え、目を付けたのが、弊社が開業当時から製造していたゼリー菓子や落雁でした。『琥珀糖』は江戸時代からある伝統的なお菓子ですが、その見た目の美しさから「食べる宝石」と呼ばれ、SNSでも多く取り上げられるほど近年では若年層にも大変人気の高いお菓子です。また材料が砂糖、寒天、水(必要に応じて色素)というシンプルさゆえ、健康志向の高い海外の方からも受け入れられており、伝統的でありながら現代にフィットしたお菓子です。次に『落雁』は日本では室町時代に始まったと言われています。米粉や豆などの穀物粉に水と水飴を混ぜたものを『型』に押し固めて乾燥させて作ります。
この製造技術をラムネ菓子に転用して、『キャラクター』の型等を用いて今の時代に合った商品を製造しつつ、伝統的な技術、製法、型を守り続けることが出来る商品開発を行っています。それらをこれまで京和菓子を扱ったことがない取引先に商品を流通させることができました。またこれらの取組を通じた京和菓子のOEMに取り組んだところ、大手テーマパークにも商品が流通しており、京和菓子の新たな形態を当社は生み出していると自負しております。